作家ステートメント
幾重にも線を重ねるなかで、色が呼吸する瞬間が少しずつ見えてきました。ありふれた一本の四色ボールペンも、線の交わり、引き合い、余白によって、ほとんど無限ともいえる色の組み合わせへと広がっていきます。
私は C.W. を筆名として用いています。海外でアートディレクターを務め、メルボルンでは作品鑑賞に携わるアートコンサルタントとして働いていました。
2026 年春から、密やかに重なる線を通して、ひとつの表現が時間の中で形になっていく過程を、抑制をもって記録しています。
作品に宿る価値が、手にした方の微笑みにつながること。そして、道に迷う芸術家が作品の誕生を目にしたとき、もう一度自分を信じられること。それが私の願いです。
残された線の痕跡が、いま道に迷っている誰かの足もとをほんの少し照らし、前へ進む力を手渡せるなら、それこそが私の望む、最も尊い贈り物です。

